ダミー
ダミー

ダミー
レバレッジ経営が逆噴射


ダミー



ダミー



購読のお申し込み

デジタル雑誌のお求めは
こちらよりどうぞ




こちらからも
お求めいただけます。



■苦悩するSBG


想定外のコロナ禍で投資先不振
巨額赤字決算のソフトバンクG

■米ウィーカンパニーからの提訴が最大のダメージに──

 2020年1〜3月期で1兆2265億円の最終赤字を発表したソフトバンクグループ(SBG)。日本企業の四半期の赤字額としては、東日本大震災時の東京電力ホールディングス(11年1〜3月期、1兆3872億円の赤字)に次ぐ歴代2位の規模となる。最終損益は7500億円の赤字(前の期は1兆4111億円の黒字)になったもようだ。原因は約10兆円を運用する「ビジョン・ファンド」の投資先の業績不振だ。
「グループを率いる孫正義氏(写真)のレバレッジ経営が逆噴射した。投資先のグリップも効いていない。さすがに孫氏にとってもコロナというパンデミックはリスクとして想定できなかったのだろう」(大手証券アナリスト)。中でも孫氏にとって痛恨の極みは米シェアオフィス大手のウィーカンパニーからの提訴だろう。
「SBGの行動はウィーの現在と過去の従業員を含めた少数株主に対する義務に反している」。SBGを提訴したウィー取締役2人は先に声明でこう強調した。SBGも「自暴自棄で、過去半年の歩みや合意を間違った方向に導こうとするものだ」と反論、「徹底的に抗弁していく」と表明するなど泥仕合の様相になっている。
 争点となっているのは、SBGがウィー支援策の一環として19年10月に決定した、最大30億ドル分(約3200億円)のウィー株を既存株主から買い取る計画。4月2日までに完了する予定だったが、決定後にウィー創業者アダム・ニューマン氏を巡る米当局の捜査が表面化するなど、買い付けに必要な複数の条件が満たされなかったため、2日に中止を発表した。
 提訴した取締役2人はSBGの支援前からウィーの取締役を務めている。1人はニューマン氏が取締役に任命したルー・フランクフォート氏で、米高級革製品コーチの最高経営責任者(CEO)を務めた実績を持つ。もう1人は米ベンチャーキャピタルの代表でウィーの既存株主だ。
 SBGは同社副社長で孫氏の右腕であるマルセロ・クラウレ氏がウィー会長に就任するなど、取締役会の構成を見直し、10人が就任できる取締役の枠のうち5つをSBG側がおさえている。2月にはニューマン氏に代わる新CEOとして、不動産会社の再建で実績を持つサンディープ・マサラニ氏を選ぶなど「全力でウィーの再建に取り組んでいる」(SBG幹部)だけに、今回の訴訟に納得がいかないようだ。

アリババ株切り売りなら
破綻へのカウントダウン


 ただ、ウィーは注力する本業のシェアオフィスで2大拠点のカリフォルニア州やニューヨーク州で外出制限が相次ぎ発表され、利用収入の急減が懸念されている。さらに3月下旬には英衛星通信のワンウェブも経営破綻、本体での投資でも多額損失が発生した。投資先のインドのホテル大手OYO(オヨ)ホテルズアンドホームズなどの業績も悪化している。孫氏が注力していた「ビジョン・ファンド」の2号も外部資金が集まらず、設立を凍結した。
 低金利下で資金運用先に悩む大口投資家を引き付けるため、同ファンドは外部の投資家が拠出する4兆円について毎年、元本の7%を優先的に固定配当する「大盤振る舞い」をとっている。単純計算で配当負担は毎年2800億円にものぼる。投資回収が進まなければ、その分、SBGは身を削ることになる。SBGは市場をあおって自らが投資先として定めた人工知能(AI)企業のユニコーン(企業価値が10億ドルを超える未上場企業)の価値を引き上げてきたが、それがコロナによる経済の混乱で「ユニコーン・バブルがはじけたことがもろにSBGに跳ね返った」(同)。
 SBGは自社株の買い取りを繰り返し、株価下落を防ぐのに必死だが、コロナ感染の長期化は避けられそうもなく投資先の株価の急速な回復はこの先見込みにくい。唯一のよりどころであるアリババ株を切り売りするような事態になれば、SBGの破綻へのカウントダウンが始まる。
ダミー
ダミー
ダミー

(C)2020 株式会社エルネオス出版社. All rights reserved.
〒105-0003 東京都港区西新橋1-22-7 丸万7号館4F 
TEL.03-3507-0323 FAX.03-3507-0393 eMAIL: info@elneos.co.jp