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とにかく公務員に甘い安倍首相


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■巻頭リポート


「壊れた霞が関」をどう修復するか
再び公務員制度改革に着手すべき時だ

■ノーブレス・オブリージュ。かつての官僚たちの矜持はなぜ失われ、どこに行ってしまったのか。今や霞が関に蔓延する自己保身。それでいて給与水準だけは民間より高いのだ――

政治家がアホでも
官僚がいればの気概は?


 日本の官僚機構は優秀だという神話が音を立てて崩れている。2018年以降だけでも、厚生労働官僚による裁量労働制を巡る首相答弁資料の不正作成、財務省による公文書の改竄、各省庁での障害者雇用数の水増し、そして毎月勤労統計をはじめとする統計データでの不正──。まさに「粉飾国家」「粉飾官僚」である。
 政策決定にかかわる基礎資料を捻じ曲げれば、正しい政策決定ができなくなるのは当たり前。霞が関が行う行政の根本の信頼性が大きく揺らぐ。国会答弁に合わせて公文書を改竄していたら、何が本当のことかも分からなくなる。民間企業では当たり前のルールを、罰則がないのをいいことに霞が関が率先して誤魔化していれば、誰も官僚を尊敬しなくなる。
 一体、霞が関の矜持はどこへ行ったのか。
 ノーブレス・オブリージュ。フランス語で「高貴さは(義務を)強制する」というのが直訳だが、高い身分には責任が伴うという意味で使われている。かつては霞が関の官僚たちが好んで使ったセリフで、官僚の矜持を端的に示すものとして先輩から後輩へと受け継がれていた。日本流の「武士は食わねど高楊枝」にも通じたところがあり、安月給でも国家国民の利益を第一に考えているという自負に裏打ちされていた。
 ところがどうだろう。今や霞が関に蔓延しているのは自己保身。カネと出世が第1で、時の権力者の意向を忖度し、媚びへつらう。政治家がどんなにアホでも、俺たち官僚がいればこの国は安泰だというかつての気概はどこかへ消えていってしまった。世間の社長が小物になったといわれる以上に、霞が関に大物と呼ばれるに相応しい官僚はいなくなった。
 権力を持つ官僚には責任が伴うのは、ノーブレス・オブリージュを持ち出すまでもないが、その責任の取り方、あるいは取らせ方が甘くなったことが、官僚のタガを緩めている。財務省の公文書改竄では、それを指示した当時の理財局長の「個人的な」不正であるという色彩が強調されたが、その後、国税庁長官に出世し、退職金のごく一部を減額する処分だけで放免された。
 国会での証人喚問では、肝心のことは「刑事訴追の恐れがある」として一切語らず、結局は不起訴になったので、捜査過程での証言などは一切明らかにならないまま幕を閉じた。公文書改竄など、官僚OBから見れば、全くありえない所業で、即、懲戒解雇ものだが、国税庁長官にまで上り詰めた官僚トップが責任から逃げに逃げていては示しがつかない。
それが霞が関の矜持を突き崩し、官僚機構への信頼を崩壊させていることに気がつかないのだろうか。昔の侍ならば自ら切腹するのが筋だろう。
 さすがに、元国税庁長官は外郭団体などには天下っていないが、世間の関心が薄れ、ほとぼりが冷めればこれだってどうなるか分からない。霞が関と関係の深い民間企業に名前の出ない役員待遇などとして再就職することは十分に考えられる。そんな理不尽を許さないためにも力量ある大手メディアが目を光らせることを期待したい。

官僚が言い出した
「焼け太り」理論


 国会で追及が続いている統計不正についても、本気で官僚が責任を取る姿勢は見せない。そもそも厚生労働省の官僚たちは、大きな問題だと考えていないフシがある。悪意を持って調査方法を変えたわけではなく、より正確性を期すために手法を変えたのだが、その手続きを怠っていただけ、という解釈だ。政権への忖度から数字を動かすために統計手法を見直すことなどありえない、というわけだ。
 最近では、さらに開き直る官僚たちも出てきた。統計不正が起きたのは、省内で統計部門の地位が低く、人数も減らされているためだ、というのだ。人数が減らされて忙しいから、不正が起きるというのである。不正をなくそうと思うなら、官僚の人数を増やして、待遇つまり給与も引き上げろと言わんばかりである。まさに「焼け太り」理論だ。もはや、そこには官僚の矜持などまったくない。
 誰でも考えれば分かることだが、さまざまな統計で実態把握を行い、それを解決するために打開策を講じるのが官僚機構の仕事である。医者でいうなら検査を行って悪いデータが出たら、それに対して治療を行う。
 ところが、霞が関はそうなっていない。自分たちが考えた、自分たちがやりたい政策を実行するために、それが必要だという都合の良いデータを探す。あるいは、「作る」ことがしばしば行われている。まったく非科学的な政策立案が行われているのだ。
 2018年1月に安倍晋三首相が行った国会答弁で、働き方改革関連法案の裁量労働制拡大について、「平均的な方で比べれば、一般労働者よりも(裁量労働制で働く人の労働時間が)短いというデータもある」と発言した。ところが、野党の追及で判明したのは、その前提になったデータは、調査方法が違う2つの結果をくっつけたもので、本来は単純に比較できない代物だった。
(以下、本誌をご覧ください)
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