ダミー
ダミー

ダミー
数字は厳しい現実を示す


ダミー



ダミー



購読のお申し込み

デジタル雑誌のお求めは
こちらよりどうぞ




こちらからも
お求めいただけます。



■新聞社経営


頼りはパレスサイドビルだけ?
思いのほか厳しい毎日新聞社

■利益が出ない現状は深刻で打つ手もまだ成果なし――

 毎日新聞グループホールディングスの経営状況が厳しいことが、6月26日の株主総会で報告された。売上高は右肩下がりで、2018年3月期連結決算の売上高は前期比3.9%減の2013億円だった。毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が株式移転をして共同持ち株会社を設立した11年4月以降、6期連続の売り上げ減となり、発足時よりも17%強も売上高が減少してしまった。公称販売部数も293万部と、ついに300万部割れ。スポニチも70万部台に落ち込んでいる。毎日単体の売上高は1066億円で1000億円の大台ぎりぎりだ。
 深刻なのは、利益がほとんど出ていないことだ。15〜18年3月期の純利益は3800万円、9億円、6億円、13億円と推移。ライバルの朝日新聞社の連結決算は同じ時期に54億円、39億円、88億円、120億円と推移してきているので、朝日と比べると利益水準が低すぎる。
 それどころか、毎日の経営実態は、赤字なのではないかと思われる。販売店によっては「押し紙」率は5割近いといわれる。朝日や読売が3割程度なのと比べて、毎日と産経は押し紙の度合いが非常に高く、関係者の間では「販売店は赤字店が続出している」と言われている。ついには発行元の毎日を裁判で訴える動きまで現れている。

社員が嘆く経営は
「朝日のマネばかり」


 毎日社員が「ウチの経営はいつも朝日のマネばかり」と嘆くように、こうした本業の衰退のカバーに掲げるのは、先行する朝日をお手本としたかのような、M&Aとベンチャー投資だ。「毎ターンプロジェクト」というM&A路線を掲げ、一七年九月にはスポーツチーム向けアプリを開発するリンクスポーツ社と資本業務提携し、野球向けアプリを開発した。さらに同年7月には電子書籍流通のメディアドゥ、データセンター事業を営むブロードバンドタワーという2つの上場ベンチャー企業と組んで共同出資会社「毎日みらい創造ラボ」を設立し、朝日がすでに着手しているのと同様、ベンチャー1歩手前のシードと呼ばれるベンチャーの卵の企業への出資攻勢を強めている。
 朝比奈豊社長は「紙だけにとどまらず成長分野のデジタル事業への果敢な挑戦と新規事業開発によって高収益体質にする」と言っているが、社会部出身の朝比奈氏にどれだけ目利きができるか。15年から有料サービスを始めた「デジタル毎日」は、総会では「会員数は増えているものの、まだ収益の柱になっていない」と苦しい状況が報告された。ベンチャー投資も、朝日が第1号投資案件のサムライト社で出資額の9億円をほぼ全額減損する大失敗を犯したばかり。いずれ同様のことが毎日にも起きないとは限らない。
 売り上げ減と、かつかつの利益、うまくいくかどうかわからない新規事業。それらに加えて、経営の重荷になっているのが負債だ。毎日は短期借入金が109億円、長期借入金と社債が397億円あるなど総計で500億円もの有利子負債がある。即座にカネに換えることができる換金性の高い資産は、現預金263億円、投資有価証券215億円あるものの、所有する土地と建物のうち700億円相当を担保資産に提供している。
 結局は最後の財産は、皇居前にあるパレスサイドビルなのだ。毎日が持つ賃貸用不動産物件の簿価は602億円だが、時価に換算すると1603億円にもなる。いざとなったらパレスサイドビルを売却すれば負債をすべて返済して余りある。銀行もこれがあるから融資ができる。
 とはいえ同ビルは竣工後、50年以上もたつ。いつまでも同ビルの「含み」に頼るのではなく、赤字部門の北海道からの撤退や、経営規模に比して多すぎる子会社の削減など、痛みを伴う経営改革を実施してはどうだろうか。昨年の日経に続き、今秋には読売と朝日が値上げをすると噂されている。そこに横並びで同調値上げできるのか。毎日の体力が問われている。
ダミー
ダミー
ダミー

(C)2018 株式会社エルネオス出版社. All rights reserved.
〒105-0003 東京都港区西新橋1-22-7 丸万7号館4F 
TEL.03-3507-0323 FAX.03-3507-0393 eMAIL: info@elneos.co.jp