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ただただ「憲法改正」に実績を作りたいのだろうか? 政治姿勢と合致しないようにも見える加憲の姿勢


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枝野代表の戦法も気になる


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■巻頭リポート


自民党総裁三選で長期政権を狙う情勢下
「安倍1強」崩壊の最大リスクは「憲法改正」

■国会論戦での安倍首相の答弁は、ひと頃の"驕り"が甦ったかのように、強気だったり木で鼻をくくったような口調が目立つ。内閣支持率が低下しないことに意を強くしたのだろうか。だが……

 衆参両院で安定的な多数を占め、長期政権によって党内の反対勢力も駆逐した「安倍1強」には寸分の不安もないように見える。そうした盤石な体制を受けて安倍晋三首相は、悲願とも言える「憲法改正」に並々ならぬ意欲を示している。だが、そんな「わが世の春」を謳歌する安倍首相が内閣を投げ出さざるを得なくなるとすれば、その憲法改正に大きく躓いた時だろう。悲願はそのまま安倍1強を崩壊させる最大のリスクでもある。

            ◇

今年中に発議しないと
間に合わない日程


「結党以来、憲法改正を党是として掲げてきました。いよいよ実現する時を迎えています。私たちはその責任を果たしていきましょう」
 今年1月22日、通常国会の召集日に開かれた自民党の両院議員総会で安倍首相はこう述べた。もちろん、自民党総裁としての発言だが、安倍首相が先頭に立って憲法改正を進めていく姿勢を改めて示したものだ。
 安倍首相は昨年5月3日、憲法改正を求める集会にビデオメッセージを寄せ、その中で「2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っています」と改憲の目標時期を明示した。東京オリンピック・パラリンピックが行われる年を、「生まれ変わった日本がしっかり動き出す年」にしたいと述べたのだ。
 仮に2020年5月までに新しい憲法を施行しようとすれば、最低でも半年前には公布されている必要がある。そうなれば、遅くとも2019年の通常国会で憲法改正の発議が行われる必要がある。
 ところが、2019年4月末には今上天皇のご退位が決まっており、五月に皇太子が新天皇に即位する。しかも七月には参議院議員選挙も控えており、到底その時期に憲法改正の発議を国会が行うのは難しい。そうなると、2018年、つまり、今年秋の臨時国会で発議にまで持っていく必要が出てくる。永田町で「年内発議」が語られるのはこのためだ。
 安倍首相の自民党総裁任期は今年の9月2期6年が終了する。安倍首相が2期目の総裁に選出された時には、自由民主党の党則では連続2期までしか総裁を務められない規定だった。だが昨年、すでにその党則を改正して連続3期9年まで可能になっている。安倍総裁が3選されれば、オリンピック後の2021年9月まで総裁任期が延びる。現状では有力な対抗馬はおらず、安倍総裁の3選が確実視されているが、これにも憲法改正が関係してくる。

自民党草案を無視して
自分の意見を主張


 安倍首相は前述のビデオメッセージで、憲法改正の項目として九条を挙げ、「1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方は国民的な議論に値する」との考え方を示した。
 現行憲法の9条1項は「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」としている。さらに2項では「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」となっている。
 この戦力の不保持を定めた9条2項と自衛隊の位置付けをめぐる憲法論議が長年にわたって繰り返されてきたのは周知の通りだ。政府は自衛隊を合憲とする立場を貫いてきたが、憲法学者の中には条文上は違憲だとする見方もあり、憲法改正の必要性を訴える1つの流れになってきた。憲法改正論者の多くは、この2項は削除するか改正して、自衛隊を条文に明記すべきだとしている。
 もともと自民党には2012年にまとめた「憲法改正草案」がある。そこでは、2項には「前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない」という文言に差し替えられ、「戦力の不保持」は跡形もなく消えている。さらに「9条の2」として「内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する」という新しい条文が加えられている。その5項には「国防軍に属する軍人」という言葉もあり、自衛隊をガラリと軍隊に変える意思が示されている。
 その自民党案があるにもかかわらず、安倍首相は自らの意見として「1項と2項を残して自衛隊を明文で書き込む」としたのだ。もちろん、具体的な条文を安倍首相が明らかにしているわけではないので、実際にはどんな表現になるのかは分からない。だが、憲法改正論者の目には、もともとの自民党案に比べて大きく後退させる姿勢を安倍首相が打ち出したと映っているのは間違いない。

党内ハト派や公明党
国民感情への配慮


 9条の扱いについては自民党内にもさまざまな意見がある。最近は影響力が落ちているものの、宏池会などに多かった「ハト派」の議員たちは、9条改正に強い抵抗感を持っている。まして、自衛隊を国防「軍」に変えることには批判的な声も少なくない。自民党の「草案」をそのまま憲法改正案にしようと思えば、自民党内もまとまらないと安倍首相は考えているのだろう。
 もう1つは連立を組む公明党への配慮があるのは明らかだ。公明党は現憲法を高く評価するという立場で、憲法9条の改正にも基本的に反対。自衛隊については現憲法に新たに条文を加える「加憲」を基本方針として打ち出している。
 安倍首相が「一項、二項維持」した上で、自衛隊を「加える」方針を示したのは公明党の方針に平仄(ひょうそく)を合わせたと見ていいだろう。
(以下、本文をご覧ください)
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