ダミー
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 ほころび見える安倍外交、戦略転換で中国に歩み寄り

 「安倍一強」体制に内政面でほころびが出てきたが、得意のはずの外交でも成果は上がっていない。ロシアとの北方領土交渉はむしろ後退したし、米中が日本の頭越しに接近を強めている。北朝鮮の核・ミサイル問題は深刻化する一方で、韓国新政権との関係改善も不透明だ。
 こうした中で、安倍官邸は外交戦略の見直しに動きつつあり、日中関係改善に舵を切ろうとしている。中国外交トップの楊潔 国務委員が5月末に訪日した際、谷内正太郎安全保障会議事務局長と五時間にわたり会談。日本側は日中首脳相互訪問を来年実施するよう提案したという。
 年内に日中韓首脳会議を日本で開催し、来年には安倍首相と習近平国家主席の相互訪問を一気に実現して日中接近を図りたい意向だ。中国封じ込めを目的に世界を飛び回った安倍外交にすれば、外交戦略の大転換となる。
 背景には、5月のイタリアでのG7首脳会議で行われた日米首脳会談が不調に終わったことがありそうだ。メディア向けには成果が強調されたが、官邸筋によれば、トランプ大統領は席上、中国重視姿勢を示し、尖閣諸島の防衛義務を否定するような発言もあったという。トランプ大統領は四月の米中首脳会談後、習主席を称える発言を繰り返しており、安倍首相は梯子を外されかねないと懸念したようだ。
「中国と対決しても消耗するだけで、東南アジア諸国も同調しない。ロシアも領土問題で一向に譲歩しないし、トランプ大統領も信用できない。外交戦略の再検討が谷内局長を中心に進んでいたようです」(永田町関係者)
 今後、一定の「日中友好」が進む可能性も出てきている。


 次期衆院選に向け甘利氏が党役員で復権か

 通常国会が閉幕し、自民党内では9月頃に想定される内閣改造・自民党役員人事への関心が高まりつつある。最大の焦点は次期衆院選を指揮するとみられる幹事長人事。党内の一部からは「甘利明前経済再生相が党の要職に起用されるのでは」(関係者)との声も漏れる。
 任期1年の党役員(総裁を除く)の任期切れに合わせて、9月に内閣改造・党役員人事を行うのが通例。安倍晋三首相が予定通り人事に踏み切った場合、高齢で体力の衰えも目立つ二階俊博幹事長(78)は交代が取り沙汰される。後任の1人に名前が挙がるのは菅義偉官房長官。加計文書の問題で戦略ミスを指摘された菅氏だが、内閣を支えてきた「実績」は大きく、幹事長候補の1人であることは間違いない。しかし、簡単に「菅幹事長」とならないのは、「菅氏が幹事長まで経験すれば、力をつけ過ぎてしまう」(自民党関係者)という事情があるからだ。
 こうした中、ダークホースとして一部で名前が挙がるのが、首相の信頼が厚い甘利氏だ。甘利氏は「政治とカネ」の問題で経済再生相を昨年1月に辞任したが、結局、事件化されなかった。負のイメージがある甘利氏を閣僚で処遇するのは難しいが、党の要職なら問題はなく、「甘利幹事長」は政権内のパワーバランスを元に戻す意味もある。ただ、「甘利幹事長」では衆院選の顔になり得ないし、甘利氏が閣僚辞任後に麻生派入りしたことで菅氏が反発する可能性もある。そうなると、甘利氏を政調会長や選対委員長など、党の他の要職に起用する可能性もあろう。


 橋下徹前大阪市長に国政進出待望論

 日本維新の会の法律顧問を務める橋下徹前大阪市長(48)の国政進出論が強まっている。看板政策の大阪都構想が頓挫し、「政界引退」を宣言して2015年12月に大阪市長を退任した橋下氏は、その後は民放テレビ番組のレギュラー出演や講演活動などに専念。政治との直接的な関わりを控えてきたが、昨年夏と暮れには安倍晋三首相と会食した。
 現在、衆院で15議席を有する維新は、次の衆院選で法案提出可能となる21議席以上の獲得を最低目標に掲げる。維新の中では、この実現には前代表で発信力の大きい橋下氏の政界復帰が必要との声は根強い。橋下氏の側近の1人の話では、橋下氏自身に対して、「われわれ国会議員はあなたを首相にするために議員バッジを着けている」と国政進出を促しているようだが、橋下氏は笑っているだけで何も答えないという。
 ただ、昨年12月の安倍首相らとの会談では、憲法改正やカジノ法案での連携を確認。維新は先の通常国会で政権寄りの姿勢を一段と鮮明にしている。さらに首相が憲法改正の20年施行を目指す考えを示したことで、19年までに衆参両院でそれぞれ2/3の合意を得て改憲案を発義し、遅くとも20年前半までには国民投票を実施する日程が想定されている。だが、「自民党は次期衆院選で少なくとも30議席は減らす」(同党選対幹部)との見方が有力。その場合、発議要件の「2/3以上」の確保は危うくなる。安倍首相が維新に配慮するのはそうした事情が背景にある。
 橋下氏が国政進出に打って出るかどうかは、安倍首相の改憲戦略の命運も握っているようだ。


 いつ終わる? 自治体の北ミサイル避難訓練

 頻発する北朝鮮の弾道ミサイル発射に対し、今年3月の秋田県男鹿市を皮切りに全国の自治体による避難訓練が相次いでいる。内閣官房の「国民保護ポータルサイト」には弾道ミサイル落下時の対処法がアップされ、今にも戦争が始まりそうな勢いだ。
 同ポータルサイトには6月12日にあった福岡県吉富町の住民避難訓練の様子が掲載されている。吉富町は周防灘に面した人口約7000人の小さな町。自衛隊や米軍の基地はなく、攻撃対象になるとは考えにくいが、防災無線による弾道ミサイル落下の情報を受けて、吉富中学校に住民が集まり、頭を抱えて身を守る生徒の姿が生々しく写っている。
 一方、稲田朋美防衛相は6月13日、地対空迎撃ミサイル「PAC3」を小牧基地や福岡駐屯地など4カ所の自衛隊施設に機動展開させる訓練を実施すると発表した。政府と自治体が真剣に弾道ミサイル落下に備えようというわけである。
 混乱の主因は北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射であることは間違いないが、トランプ米大統領が軍事オプションも選択肢にあると明言したことにより、ミサイル発射が加速されるという悪循環。そこで北朝鮮に近い韓国や弾道ミサイルの射程圏にある日本があおりを受ける構図だ。
 北朝鮮がミサイルと核の開発を進めるのはイラク、リビアの二の舞いにならぬための「強力な戦争抑止力」(2013年12月2日『労働新聞』)とみているためで、最終的には米国との間で平和協定を締結し、「北朝鮮を攻撃しない」という確約を得ることが狙い。日本が準戦時中のような態勢から脱するには、米朝の議論が進むのを待つほかなさそうだ。


 三菱東京UFJ銀頭取、突然の退任の真相とは

 「小山田隆・三菱東京UFJ銀行頭取の突然の退任劇は、金融史上に残る謎として語り継がれるでしょう」とメガバンクの幹部は語る。持ち株会社の平野信行社長は「2月に体調が万全ではないので、頭取の職責を果たせないという相談を受け、その時から交代を考えていた」と退任の理由が健康問題にあることを示唆したが、真相は藪の中だ。
 だが、ここにきて「平野社長と永易克典相談役の板挟みに苦慮した挙げ句の決断」との見方が浮上している。「国際畑で徹底した合理主義者の平野氏と、国内畑で愛媛出身で情を重んずる永易氏」(関係者)が対立したのが、相前後して発表された三菱UFJ信託銀行の法人融資を分離し、三菱東京UFJ銀行に統合する「機能別再編」だった。「信託銀行が持つ12兆円もの貸出資産を商業銀行に統合するもので、500億円もの売り上げに相当する資産を召し上げられる信託銀行では、このままでは食べていけないと危惧する声が上がっている」(信託銀行関係者)。
 この再編に猛反対したのが永易氏と見られている。「永易氏は2000年に退職して日本信託銀行の常務に転出。三木繁光頭取(当時)に“お前の骨は拾ってやる”と送り出されたもので、永易氏は組合対策を含め退職金をすべて日本信託の社員との飲み会に使い果たした」(関係者)
 その尽力が日本信託銀行と三菱信託銀行の統合、そして三菱UFJ信託銀行へと繋がっていく。永易氏は三木頭取の言葉通り、銀行の常務として返り咲き、頭取へと上り詰めた。
 そんな永易氏にとって、平野氏が進める法人融資の召し上げは承服できない施策だった。「小山田氏を頭取に推挙したのは永易氏」(関係者)といわれる。恩義のある永易氏と平野氏の板挟みになった小山田氏は、心労に押し潰されたのか。


 文科省スキャンダルで金融庁も再就職ストップ

 「文部科学省のOBを使った天下り斡旋問題の影響で、金融庁の元職員を役員に迎えることができずに困っています」と語るのは、関東圏に本拠を持つ中小金融機関の関係者。「このままでは中央官庁の幹部人事が行われる6〜7月になってもOBの再就職が進まず、現役人事も停滞しかねない」(中央官庁幹部)という。
 文科省の天下りスキャンダルは、国家公務員法に反して、現役官僚が有力OBを通じて「天下り」を斡旋していた悪質なもの。3月末に調査の最終報告が出され、幹部を含む多数の官僚が処分を受けた。一方、内閣府人事局に外部者を加えた専門チームの調査の結果、不適切な再就職の疑いがある事例が計27人となった。
 金融庁の再就職が事実上、ストップしているのも、この余波を受けたものだ。だが、中小金融機関の現場から聞こえてくる声は意外にも“天下り”に批判的ではない。「優良な人材を採れない中小金融機関は、金融庁の元職員は仕事ができる戦力としてぜひ来てほしいと思っている」(中小金融機関トップ)というのだ。
 一方、中小金融機関に再就職する金融庁職員はほとんどがノンキャリアだが、「退官後、気心の知れた金融機関に迎えられることを楽しみに、キャリアからの難題もじっと我慢してこなしてきている」(金融庁関係者)という。そのささやかな希望を文科省スキャンダルはぶち壊しかねない。官僚の恨みは恐ろしい。


 原料調達見直しに見る新日鉄住金の苦境

 新日鉄住金はこのほど製鉄原料の原料炭について、英アングロ・アメリカンなど資源メジャーと相対交渉で決めていた調達価格を、2017年4〜6月期の調達分から市況連動に切り替える。大半の資源メジャーと基本合意に達したという。
 これまで新日鉄住金など製鉄大手は、大口顧客である自動車や電機、ゼネコンなどが市況変動によって鉄鋼価格が乱高下するのを嫌っていることに配慮して、長期間価格を一定に固定して供給する取引慣行で関係を強化してきた。
 しかし、原料炭価格が16年夏以降に大きく上昇したことで日本の鉄鋼大手の収益が急速に悪化。顧客への価格転嫁が遅れ、17年3月期の単独営業損益は4期ぶりに赤字に転落し、このままでは「競争力を維持するための設備投資もままならない」(新日鉄住金幹部)とされている。
 買収戦略で台頭した欧州アルセロール・ミタルや中国勢の急拡大のあおりで、日本の大手鉄鋼メーカーの影響力は低下の一途。世界シェアの低下とともに、資源メジャーも台頭する中国やインドなどのユーザーの意向に従うようになり「日本勢の発言権は風前の灯火のように薄まっている」(同)という。
 今後はトヨタ自動車やパナソニックとの間での価格交渉に焦点が移るが、特に自動車分野では「米中の自動車販売が陰りを見せる中、急激な鉄鋼価格の引き上げは到底呑めない」(大手自動車幹部)と厳しい。


 親会社同士のバランスでJ:COM展開に霧

 ケーブルテレビで知られるJ:COM。ケーブル回線を利用してインターネット接続や固定電話ビジネスにも乗り出し、テレビ、ネット、電話の3点セットで加入者を囲い込むことを戦略の核にしてきた。
 運営会社のジュピターテレコムで4月に社長が交代し、KDDI出身の牧俊夫社長が会長に、新社長には住友商事出身で取締役専務執行役員だった井村公彦氏が就いた。17年3月期の業績実績は、売上高に相当する営業収益で33%増の6893億円、営業利益が22.5%増の1156億円と順調だが、前述した3点セットのうち、ど真ん中のサービスといえるケーブルテレビの頭打ち感は否めない。
 そこで新たな収益源として展開し始めたのが、15年秋からの格安スマホ分野と16年春からの電力小売りだ。この点は住商にとって支障はないが、格安スマホも電力小売りも、KDDI本体で手がけていてバッティングする。モバイル事業に関してKDDI出身の牧会長は、「KDDIと似ていない点は、我々はお客様の家にまで入っていき、スマホやネット、さらには将来のIoT関連などに疎い方々にセットアップをして差し上げられること」とする。
 つまり、ジュピターテレコムは地方の大家族、あるいは都会でもITリテラシーが低いシニアや高齢者層に強いことがKDDIと違うというのだ。しかし、今以上にバッティングする事業が出てくるのは必至。住商と折半出資である以上、KDDIは100%子会社のようにジュピターテレコムを自由にはできない。その微妙なバランスの上に立つジュピターテレコムは、次にどんな一手を打ってくるのか──。


 なぜか手法が瓜二つの獣医学部と医学部の新設

 安倍晋三首相のお友達、加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設問題はますます紛糾中だ。
 問題の本質は加計学園の獣医学部新設が安倍首相の指示によるものなのかどうか。安倍首相は「岩盤規制に穴を開けた。ちゃんと手続きをふんでいる」と強く疑惑を否定している。確かに昨年11月の国家戦略特区諮問会議で愛媛県今治市の加計学園と京都府の京都産業大学の2校が比較され、獣医師会と全国16獣医学部の反対を押し切って既存の大学ではできない教育、ライフサイエンスに役立つなど4条件付きで加計学園に認められた。決め手は「広域地域に獣医学部のない地域」である。
 だが、この手続きは昨年、千葉県成田市に新設されることになった国際医療福祉大学医学部の経緯とよく似ている。医学部新設では日本医師会や全国医学部長病院長会議が反対したが、諮問会議では名乗りを上げた成田市と神奈川県を比較、国際空港のある国際都市、成田市にふさわしい「外国人医師の養成」が決め手になり、成田市に決めた。
 しかし、厚生労働省と内閣府が助言して練り上げたのが「外国人医師を養成する国際性」と一般受けする「医師不足解消」。しかも、獣医学部新設で重要な役割を演じた内閣府の主導で成田市に賛成する有識者を集めて成田市分科会を開催。反対する声がない結果を諮問会議に上げた。
 獣医学部新設でも同様の足跡である。ある関係者は「医学部新設では公平さを装うために神奈川県に立候補させたように、獣医学部新設では京都産業大を加計学園の“あて馬”に利用したのでしょう」という。加計学園に獣医学部新設を認めた手続きは、最初から成田市と決めていた国際医療福祉大学の医学部新設の手法と瓜二つなのである。


 政官財が注目する丹羽宇一郎氏の新著

 伊藤忠商事元会長で、民間企業人として初の駐中国大使を歴任し、現在も日中友好協会会長などを務める丹羽宇一郎氏が近く『戦争の真実』というタイトルの問題提起書を出版する予定で、政治家や官僚、財界人の間で関心事になっている。というのも、丹羽氏はこれまで骨太の言動が目立ち、最近の経団連首脳陣とは一線を画して時の政権に対して独立姿勢を保っているからだ。
 最近の丹羽氏は講演会などで疑問を示すことが多い。米国トランプ大統領がメディアの報道を「フェイクニュース」と問題視するが、それが政権にとって都合の悪いことを報じられたことへの反発なのか、本当にメディアが客観報道に徹せず事実をねじ曲げて報じているのか。さらにメディアの世論調査に関しても英国のEU離脱や米国大統領選挙予測が結果として外れ、どういった世論に焦点を当てたものかなどについてだ。
 そして丹羽氏は、それらを踏まえて若者など現役世代には遠い話となった太平洋戦争に関して、自身も78歳だが、この際、戦争体験を持つ90歳代の人たちを中心に精力的にヒアリング調査を行い、戦争の真実は何だったのかを自分なりに明らかにしたいと出版に至った動機を語っている。これまで太平洋戦争に関しては、さまざまな書物が出ている中で、丹羽氏のような影響力のある財界人が何を問題提起するのか、確かに興味をそそられる。


 富士ゼロックスにメス、古森富士フイルムHD会長

 富士フイルムホールディングス(HD)はこのほど、傘下の富士ゼロックスで発覚した不適切会計処理の責任を取らせ山本忠人会長らを解任すると発表した。それに代わって古森重隆・富士フイルムHD会長が富士ゼロックス会長を兼務するなど富士フイルムから計7人の役員を派遣する。
 不正会計の原因について調査委員会は、社内に長年にわたって存在してきた売り上げ至上主義とともに、「親会社である富士フイルムのガバナンスが効かなかったことも大きい」と断罪。しかし、「逆境」を「チャンス」に変えるのが古森会長の持ち味だ。かつて本業のフィルム事業がデジタルカメラの普及で尽きようとしていた際、フィルムを捨てて大きく業態を転換させた。
 富士フイルムにとって富士ゼロックスは連結売上高の半分近くを稼ぎ出す「孝行息子」。それゆえ、富士フイルムが75%も出資する子会社にもかかわらず、富士ゼロックスは独立意識が強いとされ、「なかなか富士フイルムの言うことを聞かなかった」(富士フイルム幹部)といわれてきたのである。
 そこで古森氏が富士ゼロックスに乗り込み、「一気に配下に置くことで悲願だった富士フイルムへの取り込みを図る」(同)とされる。現在、古森氏率いる富士フイルムHDは、医療・医薬分野へのシフトを進めている。武田薬品工業から試験用試薬を手掛ける子会社を1550億円投じて傘下に入れるなど、動きは急だ。
 その買収原資をひねり出していたのが富士ゼロックスだ。古森氏は実質的に同社を動かせる立場に就くことで本業の複写機事業のテコ入れを図る考えだ。グループ内では「焼け太り」との批判もあるが、ただでは転ばない「策士」古森氏の今後の采配が注目される。


 山口県岩国市に沸く米軍移転バブル

 安倍晋三首相の地盤の山口県岩国市の米軍岩国基地が、米空母艦載機部隊の移駐による軍人・家族の住宅建設ブームに沸いている。「基地から10分以内の至近距離なら間違いなく借り手がつくよ」、「戸建てで庭が大きいなら即決まり。庭の手入れは家主が面倒見てあげよう」という話題で不動産業界は盛り上がっている。移転元の米軍厚木基地(神奈川県)はヘリ部隊や哨戒機関連が残るのみ。3000人規模の要員移転が見込まれ、沖縄の基地の機能代替により、空前の基地景気がやってきた形である。
 山口県に米軍シフトが進むのは、有事法制を制定後、憲法改正を狙う安倍首相の地元であるメリットも見逃せない。
 岩国は、住宅地騒音を抱える厚木の負担軽減の切り札だ。艦載機60機程度を2017年度にも岩国基地に移すようだ。岩国基地は普天間のKC130空中給油機部隊も移し、厚木の艦載機部隊が計画通り移れば、所属機総数は130機以上となり、嘉手納と並んで米軍で極東エリア最大の空軍拠点に化ける可能性がある。
「米国による住宅手当は18万円前後で全国一律的なので、岩国は青森の三沢基地に次いで儲かる」という話が広がり、アパート建設ブームも起きた。空港や駅前では、岩国の地図や英会話本も売れる。地元の業者は「相続税対策以外で借家がどんどんできるのは岩国だけやけん」、「人口増加率など何を見ても岩国は中国四国で最も景気がよい都市」とウハウハの様子だ。
 全日空の岩国錦帯橋空港への就航で、航空関係者だけでも岩国在住者が増え、空港周辺にも活気がある。
 エアコンが各部屋に必要、隣家への騒音対策徹底など米兵向けには「特殊仕様」が求められる。敷金の全額返還や基地検査官による検査など米軍相手ならでは交渉術を知らないと後れを取る。
 このため、その「情報戦」も今がピークなのだ。神奈川や東京から不動産業の指南にやってくる業者もいる。厚木基地周辺への視察に向かう人も多い。厚木は地価が高く、1戸借り上げると月の家賃は14万円程度だが、岩国の家賃相場はその半値で、差額は大家の懐に入る。「若い兵士が中心となるので入居者の面倒をよく見る親代わりの人情味が契約の切り札」とまで話す不動産関係者もいるほどだ。
 ただし、近年まで山口県も岩国市も表立ってはこの空前の規模となる基地移転計画を公式に認めたことはない。とはいえ、基地容認派の首長の誕生を経て、年間1000億円規模の防衛予算が移転関連で計上されてきた。結局のところ、いいことずくめなのか。米軍の移転で、騒音問題や米軍機の事故リスクが顕在化するなど「移転してびっくり」の事態がなければよいのだが。


 センバツに見る毎日新聞と加計学園との“密着”

 獣医学部新設問題で世情を賑わしている加計学園グループが運営する岡山理科大、倉敷芸術科学大、千葉科学大などに、毎日新聞の記者出身者が教授として多く就任。教授経験者の1人は「春の選抜高校野球大会の主催者が毎日なので、センバツに岡山理大付属高校を推薦してもらうのが1つの目的」と明かしている。
 同高はセンバツ大会に中国四国地方代表として1980年の初出場以降2015年まで、5回もセンバツに出場。夏の選手権大会はトーナメント方式の県大会を勝ち上がらなければならないが、センバツ選考には恣意的な要素が入り込む余地があるといわれている。
 センバツ大会では、秋季各都道府県大会・地区大会(全国10地区)の成績が重要な選考資料となる。出場校は記念大会を除いて最大32校。1ブロックとして定められている東京都・北海道を除けば、出場校が1校もない府県が毎回生じる一方、同一府県から2校以上選出される可能性もある。
 出場校の選考は、秋季地区大会(東京都大会・北海道大会は地区大会に相当)と府県大会の実績と地域的なバランスが考慮される。ただ選考会では主催者(高野連と毎日新聞)の意思が反映されるため、秋季地区大会で初戦敗退ながらも選ばれる学校もあり不透明との声もある。
 センバツの出場枠は21世紀枠3と神宮大会優勝校地域枠1の4校を除くと、通常一般枠は28だが、この割り振りがアンバランス。北海道1(参加校数約240)、東北2(約400)、関東東京6(約1060)、北信越2(約310)、東海2(約440)、近畿6(約550)中国四国5(約440)、九州4(約540)。東北、東海、中国四国はほぼ同じ約440。ところが中国四国は5枠で、東北、東海(2枠)の実に2.5倍もある。
 岡山理大付属高は、岡山県高校野球においては歴史の浅さから伝統校・強豪校と見なされていなかったが、甲子園常連校として急浮上してきた。千葉科学大の大学院「東京サテライト教室」が、毎日新聞本社ビルの1階に入居。大澤文護教授(危機管理システム学科)ら毎日OBの執筆原稿が、毎日本紙や「エコノミスト」誌によく載る。李下に冠。


 思惑が外れたNISA、最大ネックはマイナンバー

 いわゆる「NISA口座」は2014年1月に開設された。そして昨年12月末で1069万件と、ようやく1000万口座を突破した。「貯蓄から投資へ」を謳い文句に投資初心者の呼び込みを図った、一定期間・一定運用益/配当を非課税とするなど初心者に優しい(!?)口座である。証券会社には「ご同慶の極み」の言も手向けたいところだが、今、証券会社から聞かれる言葉は「とんでもないことになりかねない」という苦渋に満ちたものばかり。
 口座は1000万件の大台を超えているものの、その半数余りは「口座はあるものの投資実績がない」、いわゆる休眠口座となっている。要因はいくつか挙げられるが、最大の要因は、「マイナンバーの提出を拒む顧客が後を絶たない」(大手証券幹部)ことにあるようだ。証券投資する顧客の多くは自身の投資状況を把握されることに神経質で、マイナンバーで税務当局に資産を名寄せされるのではないかと危惧しているわけだ。
 しかし、実際はマイナンバーを利用しなくても税務当局が個人の資産状況を把握することは可能で、杞憂でしかないのだが……。
 というのもNISA口座の保有者には今年8月までに「個人番号」(マイナンバー)の届け出が義務づけられている。届け出がなければNISA口座は使用できなくなる。
 だが「勘違いだ」とする証券会社が連絡を取っても「ノー」という反応が多い。「なんで財産に関わる証券口座にマイナンバーが必要なのだ。国が個人の証券資産を把握して新たな税制の創出に役立てる片棒をお前らは担ごうというのか」といった声、声……。5月末時点での届け出率は野村証券で5割、大和証券で2割に過ぎない。大手証券の某営業企画役員はこうこぼす。
「利益等が源泉徴収される口座(NISAの場合100%)を選択していれば納税は証券会社が代行する。マイナンバーを登録しても資産残高や課税所得は把握されない。複数の口座を保有しているかどうかをチェックすることで税務当局の業務の効率化を進めるためとしか我々は答えようを知らない。資産額の把握など100%あり得ない」
 NISA口座保有者のマイナンバー登録「ノー」の強さに関して、「とんでもないことになりかねない」と証券会社が悩む背景には「証券会社にとって死活問題にもなりかねない」事情があるからだ。
 日本証券業協会によると、個人の証券口座の総数は約2300万に及ぶ。NISA口座の2倍強ではないかとするのは「素人さんのお考え」(前出営業企画役員)。初心者向けのNISA口座と比べ資産額総額は数百倍とも数千倍ともされる。こうした証券口座に対しても来年12月末までにマイナンバーの登録が義務づけられている。万が一登録がなされなければ「翌年から取引ができなくなる可能性がある」(同)。
 証券関係者は「お国(国税庁)の証券界に対する位置づけはいまだ昔のまま。“悪事の温床”なんだろうね。銀行口座やゆうちょ口座も18年までにはマイナンバー登録が課せられているが、あくまで任意だからね」とぼやく。頷ける言い分だろう。


 金融庁職員も率先垂範「積立NISAを始めます」

 そこで登場した、といえばいいのだろうか。「まず隗より始めろということでしょう。金融庁自身が率先垂範するようですよ」とメガバンクの幹部が指摘するのが、来年1月からスタートする「積立NISA(少額投資非課税制度)」だ。金融庁自らもこの積立NISAを職員向けに導入を検討しているという。
 積立NISAは、17年度税制改正で年間上限40万円まで株式等の有価証券投資について非課税措置が認められたもので、証券会社等の窓口では受け入れ準備が進められている。現行の「NISA」に比べ非課税枠は小さいものの、非課税保有期間・投資可能期間は20年間と異例の長さ。預金偏重がなかなか解けない日本の個人金融資産を、投資に振り向ける切り札として金融庁が前面に立って税的恩典を勝ち取った経緯がある。
 こうしたNISAの現状をテコ入れする意味合いも含めて金融庁は、「職場積立NISA」の導入に踏み切るという。職場積立NISAは、企業や団体が職員に対して「積立NISA」を提供するもので、すでに4000社を超える企業・団体が導入している。仕組みは「給与天引き方式」と「口座引落し方式」があるが、利便性の高い「給与天引き方式」はシステム負担が大きく、採用する企業は200社程度にとどまる。
 金融庁が中堅・若手職員を対象に導入を検討している積立NISAも、公務員は法令上「給与天引き方式」は採用でき貯蓄から投資へに「?」、「口座引落し方式」になる見通しだ。
 金融庁は「貯蓄から資産運用へ」をスローガンに、16年末に1800兆円まで膨れ上がった個人金融資産を資産運用へと誘導する施策を推進中。積立NISAはその中核で、有価証券運用の経験がない個人が投資に目覚める入り口として期待されている。金融庁職員が始める「積立NISA」の成果が問われている。


 「安倍一強」にひれ伏す? 検察・警察に出る疑問

 森友学園、加計学園、山口敬之氏のレイプ疑惑と、安倍政権を揺るがせた三大疑惑は、何も真相が明かされないまま、通常国会は共謀罪を成立させて、6月18日に閉幕した。
 内閣人事局を置いたことによる官邸のパワーアップ、それにひれ伏したかのごとく忖度する官僚たち、政権におもねる記事をタレ流した一部マスコミなど、「安倍1強」の強みも弱みも見せつけた国会だったが、1番の問題は、検察・警察という行政とは距離を置くべき存在の捜査当局が、「霞が関」の他の官庁と同じように官邸の“言いなり”なのではという疑問だ。
 森友学園では、籠池泰典前理事長が「安倍昭恵夫人の100万円寄付」を発言した途端、安倍政権は攻撃モードに移り、大阪地検は籠池前理事長に出された補助金適正化法違反の告発状をいち早く受理。捜査着手して「ワルは籠池」を印象づけた。
 加計学園では、刑事事件としての動きは見せていないが、菅義偉官房長官は造反した前川喜平前文部科学事務次官の「出会い系バー通い」を批判、義家弘介文科副大臣が省内文章の漏洩を問題視、守秘義務違反での処罰に言及するなど、捜査権力を背景に、造反官僚への圧力を強めた。
 もっと深刻なのは、「首相に最も近いジャーナリスト」といわれる山口氏のレイプ疑惑を、検察、警察が潰した疑いがあること。この問題は、週刊新潮がまず報じ、被害女性が五月末、「顔出し実名告発」したことで明らかになった。約2年前に山口氏に出されていた逮捕状は、当時の警視庁刑事部長の判断で見送られ、書類送検はされたものの不起訴に終わった。
 特筆すべきは不逮捕後の事件処理である。捜査していた高輪署の刑事らは人事異動で担当を外れ、事件は警視庁捜査1課に移送され、検事も担当を外れた。それにより、被害女性は誰とも連絡が取れなくなり、何が起きているのかを把握できなくなった。不起訴処分が出されたのは、山口氏がTBSを退職、安倍首相との親密ぶりを見せつける『総理』(幻冬舎)を上梓した2016年6月の直後である。
 森友学園では、「国有地はなぜ8億円も安く払い下げられたのか」という問題の本質から外れ、籠池氏の資金繰りを問題視、加計学園では「なぜ獣医学部新設認可先は総理の『腹心の友』だったのか」は問われず、攻撃の刃は文科省官僚に向いた。レイプ疑惑は被害女性の捨て身の告発がなければ、事件潰し疑惑さえ浮上しなかったろう。
「永田町」と「霞が関」の監視役を期待され、その役割を果たしてきた検察・警察はどこに行ったのか──。


 ソフトバンクがまたロボット開発会社を買収

 孫正義氏率いるソフトバンクグループがまた話題だ。今度は米グーグルの持ち株会社アルファベットからボストン・ダイナミクスとシャフトというロボット開発会社を買収することで合意したのだ。
 ソフトバンクはそれ以前にヒト型ロボットを開発していた仏アルデバラン・ロボティクスの持ち分をインテルのベンチャーキャピタルなどから購入し、傘下に収めている。同社が開発した「ペッパー」を大々的に宣伝しているのは周知のとおり。
 ボストン・ダイナミクスの買収ではトヨタ自動車が名乗りを上げていただけに孫氏が競り勝ったことが意外感を持って受け止められている。「豊田章男さんが執念をもって関心を示したのに孫さんにさらわれた」とトヨタ関係者も打ち明ける。これに意外にも「やっと日本に戻ってきてくれた」と、ホッとしているのが実は日本の経済産業省の製造産業局産業機械課の担当官たちだ。
 シャフトは、経産省が、天下り先の独立行政法人である産業技術総合研究所を通じて100億円以上もの資金を助成して出来上がった直立2足歩行ロボットの基幹技術を、いわば
“持ち逃げ”して創業された会社だ。東大の稲葉雅幸教授の研究室にいた中西雄飛、浦田順一の両氏が、鎌田富久氏ら日本のエンジェルやベンチャーキャピタリストの支援を受けて創業。開発には産総研のスタッフもかかわっていた。
 ところがグーグルに買収された後は経産省産業機械課の課長が「話を聞きたい」と打診しても守秘義務を盾に拒絶される始末。当時担当の片瀬裕文局長は責任問題になるのを恐れて対策会議をひそかにNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)で開催したほどだった。それが日本に戻ってきてくれたことで経産省の担当官はやっと「この間何があったのか、話が聞ける」とホッとしているのだ。
 このところのソフトバンクを見ているとARM買収で半導体の先端分野を押さえ、今回は有力な自走式ロボットの開発会社ボストン・ダイナミクスとシャフトを傘下に収めた。アルデバラン発の「ペッパー」は腕など上半身の動かし方やヒトとの対応というユーザーインターフェースに優れているため、ボストン・ダイナミクスやシャフトの開発した足を加えれば、映画『スター・ウォーズ』に出てきたC3-POのようなロボットを開発するのも夢ではない。


 米ヤフーついに「解体」、ネット普及牽引の歴史に幕

 ネット企業の草分け的存在だった米ヤフーが6月13日、中核のサイト運営事業を米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズに44億8000万ドルで売却し、創業以来23年余でその歴史に事実上幕を閉じた。一時代を築いたヤフーの「解体」は、生き馬の目を抜くネット業界の変転の激しさを象徴している。
 ヤフーは1994年、スタンフォード大の学生ジェリー・ヤン氏とデビッド・ファイロ氏が創業(会社設立は95年)。ネットの黎明期から「ネットの入り口」となるポータルサイトを運営し、数億人規模の利用者を集めてネットの普及を牽引した。ところが、98年に米グーグルの検索エンジンが登場すると、必要な情報を効率的に見つける手段が一変。ヤフーは、検索サービスのメリットを読み誤り、迷走を始める。さらに、米アップルが2007年にiPhoneを発売し、一気に押し寄せてきたモバイル時代にも乗り遅れる。ポータルサイトの成功体験が足枷となって、新しいサービスや技術開発は滞り、ついにネット市場から撤退を余儀なくされたのだ。
 ヤフーは、社名を「アルタバ」と変え、ヤフージャパンや中国のアリババ集団の株式などを管理する投資会社として細々と生きて行くことになる。
 もっとも、ヤフージャパンは米ヤフーとは路線を異にし、オークション、ショッピング、金融などサービスの多角化を推進。パソコンからスマートフォン(スマホ)へのシフトも、最大の功労者の井上雅博前社長を更迭して乗り切った。その井上氏は米国で事故に遭って亡くなり、都内でお別れの会が開かれたのが、ヤフー「解体」前日の12日。奇妙な巡り合わせは、1つの時代が確実に終わったことを告げているようだ。


 抗生物質・抗菌薬大量使用、慢性化にやっと歯止め

 30年以上も前から指摘されてきた抗生物質の使い過ぎ。日本医療の非常識ぶりを示す例として、よく指摘されてきたが、ようやく見直しの運びとなった。風邪などのウイルスには抗生物質・抗菌薬は効かないという医学的常識があるにもかかわらず、漫然と処方してきた医師の責任が改めて問われることになる。
 今年に入り、厚労省は抗生物質・抗菌薬の使い方を制限するよう全国の医療機関に注意を促した。さらに、塩崎泰久厚生労働大臣も「不適切な抗菌薬の処方をしないようレセプト審査でチェックしたらどうか」と発言し、抗生物質・抗菌薬の処方を抑制する方針を打ち出したのだ。
 医学的側面だけでなく経済面からも、使用制限を促したわけだが、この両面作戦で抗生物質・抗菌薬の使用が減少するのは確実で、厚労省の本気度がうかがわれる。これで、内外からの批判にもかかわらず長い間続いていた「日本医療界の慣習」もついに終止符が打たれることになる。
 厚労省や医療界のこの手のひら返しの変化の背景には、医療費抑制策と耐性菌の蔓延がある。最近、高額医薬品の保険適用が続き、薬剤費は右肩上がりに増え、医療財政を圧迫している。また、国際的にも抗生物質・抗菌薬に対する耐性菌が蔓延しており、将来、抗生物質・抗菌薬が効かない強力な病原体が出現する可能性が高いといわれている。WHO(世界保健機関)でもその危険性が問題視され、日本も早急に対策を打ち出す必要に迫られていたのだ。


 都議選前に小池知事を襲った“K2の呪い”

 7月2日投開票の都議選を前に、都政の開発事業の一連の大失敗と疑惑は、2020年の五輪に向け整備中の「環状2号線(K2)沿いにある」ことが注目される。
 小池都政は豊洲市場移転にまつわる歴代都庁幹部や知事の「失政」を暴いてきた。膨れ上がった建設事業費・汚染対策費で開場後も赤字が必至の豊洲市場(江東区)、築地市場(中央区)、さらに閉鎖した旧神田市場(千代田区)の安値処分、今年に本格着工した五輪選手村(中央区)といった環2沿いの大開発プロジェクトが、「不自然な開発・売却スキームで深く結びついている」と住民側から非難される。
 都道環状2号線は江東区、港区、千代田区、中央区のなどの都心・湾岸部を通る。戦後に築地市場を占領したGHQが推進したと誤解されるマッカーサー道路構想(環状2号は実は後藤新平らのプラン)は約70年たっても完成しない。
 小池百合子知事が昨年夏に市場移転凍結を決断して以来、築地市場を貫く環2の本線工事に着手できない。今後は突貫工事も必要とされ、膨張した建設費は高くつく。
 また、晴海の広大な都有地が、選手村建設のため実勢価格の「9割引」ともいわれる約130億円で昨年末に払い下げられ、都は数百億円に上る用地の基盤整備と選手村賃料も負担。差し引き大赤字になるもようだ。
 このいわくつきの都有地は、小池知事の名の下で売られた。所有者は1人(都=都知事)だけなのに都市再開発法を使い、適正価格で売る同法の条項を手品のような手法でスルーしたというのが住民側の見立てだ。
 このため、都や知事の責を問う住民監査請求が5月に起こされた。都側は請求について「問題はない」という方向に落ち着く気配だが、その後は本訴が待ち構える。
 しかし、住民側も首を傾げることがある。「再開発業者への破格の奉仕はけしからん」と都庁で会見まで開いたのに、報じた媒体は予想外にも少なく扱いも超地味だ。多くのテレビ・新聞は完全無視である。
 ところが、豊洲移転派の市場業者が、移転を延期したために生じた都の支出の返還を小池知事らに求めた住民監査請求のほうは、請求段階でも監査却下後も大きく報じられた。
 移転推進派らは、都の監査却下は不当として、6月に住民訴訟に打って出た。一方の晴海の関係者は「選手村開発の疑惑が報道されないのは全く謎だ」という。
 ちなみに小池知事は豊洲市場用地購入などで住民訴訟を受けた石原慎太郎元知事への住民訴訟で都としての立場を石原氏の「擁護」の姿勢から「追及」に転換したばかりだが、小池知事自身も住民から監査や本訴で追及されるハメになる。
 環2沿いの諸問題の火種をまいた側だけでなく、掘り起こした小池知事側にも火の粉がかかる事態に。これは、歴代の事業を受注してきた複数のゼネコンの「呪い」だろうか。


 独禁法違反の疑いでEUがサンリオを調査

 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会はこのほど、サンリオが人気キャラクターの「ハローキティ」などのライセンス販売でEU競争法(独占禁止法)に違反した疑いがあるとして、正式調査に着手したと発表した。違反が認定されれば、多額の制裁金を科される恐れがある。
 サンリオは、ハローキティなどのブランドを他の企業にライセンス供与して、ライセンス料を得ている。ブランドは衣服や玩具など多様な商品として販売されている。
 欧州委が問題視しているのは、サンリオが他社と結んでいるライセンス契約。国境をまたぐ販売やオンラインでの取引を制限し、「消費者の幅広い選択肢をないがしろにしている可能性がある」と批判した。
 欧州委はサンリオのほかにも、米スポーツ用品大手ナイキ、米娯楽大手のユニバーサル・スタジオの両社も同様にライセンス販売でEU競争法に違反した疑いがあるとしている。ナイキはスペインの名門サッカーチーム「FCバルセロナ」ブランド、ユニバーサル・スタジオは「ミニオン」などのキャラクターブランドをめぐって取引制限的な行為を働いた恐れがあるとされている。
 今回の欧州委のサンリオなど3社を対象とする調査はそれぞれ別個のもので、相互の関連はない。詳細は現時点では明らかでなく、ペナルティーを科される否か、先行きは全く不透明だ。サンリオも欧州委による調査について、欧州委が決定した段階で業績への影響を開示するとしており、制裁金が科されるかも含めて、欧州委の出方は予断を許さない。
 企業のライセンス契約をめぐっては、米半導体大手クアルコムの携帯用半導体の販売や特許ライセンスの許諾に不公正な商慣行があったとして、韓国の独禁当局が昨年末、同社に1兆300億ウォン(約1000億円)の制裁金の支払いを命じた。米連邦取引委員会(FTC)も今年1月、反トラスト法違反の疑いで同社を提訴している。
 欧州委も特許権やライセンス使用をめぐる競争阻害行為に目を光らせており、日本企業もリスク管理が急務だろう。


 日産ゴーン氏にのしかかるマクロン政権の基盤安定

 フランス大統領にエマニュエル・マクロン氏が就任し、議会選挙でも支持基盤を固めたことでルノー・日産自動車連合を率いるカルロス・ゴーン氏は複雑な心境だろう。
 仏政府はルノーに約20%を出資する筆頭株主だ。そのルノーの傘下に日産はある。マクロン氏は前政権時に経済産業デジタル相の地位にあったが、その際、株を長期保有する株主の議決権を2倍にできる「フロランジュ法」を制定。ルノーへの経営関与を強め、さらには日産への発言権を高めようとした。
 これに対して日産が反発した。過去にも支持率低下に悩む時の政権がフランス国内の雇用を増やすことを目的に、フランス以外の工場新設にストップをかけたり、他国で計画していた日産車の生産をフランスのルノー工場に移させたりと、「あの手この手で介入してきた」(日産幹部)。
 このマクロン氏に対してゴーン氏は反発。日本の会社法の仕組みを使い、日産がルノー株を追加取得すればルノーの日産に対する議決権自体がなくなるという論法を駆使し、介入を阻止しようとした。マクロン氏も引かず、最終的には当時の政権幹部が仲介する形で事態は収束。日産の経営に仏政府が介入しないことで合意したが、両者にはわだかまりが残ったままだ。
 ゴーン氏は「仏政府が出て行く決断をすれば、すべてはオープンだ」とマクロン氏を名指しすることこそ避けたが、仏政権を牽制する。一方、マクロン氏も黙ってはいない。昨年のルノーの株主総会ではゴーン氏の報酬を約725万ユーロ(約9億円)とする議案に筆頭株主の仏政府など54%が反対した。「マクロン氏はじめ、ゴーン氏を嫌う官僚が打倒ゴーンで気勢を上げた」(日産幹部)という。結局、ルノーはゴーン氏の報酬減額に追い込まれた。
 日産は先の決算でゴーン氏が掲げた中期計画「パワー88」が未達に終わったことを明らかにした。三菱自動車を買収するなど、世界一に向けてゴーン氏の意欲は衰えないが、トヨタ自動車や独フォルクスワーゲンなど目標とするライバルに比べると収益面では見劣りする。
 さらにフランスでは、経済の低迷が長引いている。マクロン政権が再びルノー・日産に矛先を向ければ、資本構成の見直し以外にも、ゴーン氏を含めた幹部の刷新などに動く可能性もある。今後もゴーン氏にとって気の抜けない日々は続きそうだ。


 イギリス人も馴染みがない過激政党と協力の英保守党

 欧州連合(EU)離脱交渉に向けた国内基盤の強化を名目に、通常の周期より3年も前倒しして行われた英総選挙は、政治的な賭けを仕掛けたメイ首相の保守党が過半数割れで敗北。何とも間の抜けた結果になった。その後、保守党の議会多数派工作の相手として突如、脚光を浴びたのが北アイルランドの民主統一党(DUP)だ。下院に十議席を持つ北アイルランドでは最大勢力の政党だが、多くのイギリス人には馴染みのない政党で、大衆紙の「サン」「ミラー」などは「DUPって誰」といった見出しで大きな特集記事を組だ。
 同党は1971年、同じプロテスタント系だが穏健なアルスター統一党に対抗する形で結成された。党首は女性でアーリーン・フォスター氏。父親をテロで殺され、自らの乗ったバスもテロの対象になったという体験もあって、カトリック系に対し強硬な姿勢を貫く。また、粗暴な発言で非難されたり、多額の損失を出した代替エネルギー政策の責任を問われたりと、常に周辺は騒がしい。
 具体的な政策をみると、EU離脱は支持しているものの、アイルランド共和国との間の移動の自由を確保するよう求めるなど、メイ首相のいわゆる「ハード・ブレグジット」路線とは一線を画している。妊娠中絶や同性愛を認めないなど超保守的な主張を掲げ、他地域の保守党の支持層の一部からも反発が出ている。
 さらに懸念されているのが、プロテスタント系過激派組織「アルスター・レジスタンス」などとの関係だ。同党は否定しているものの、武器の密輸に関与した疑いがかけられているほか、過激派の象徴の赤いベレー帽をかぶったDUP議員の写真も撮られている。メイ政権支持の見返りにカトリックへの挑発的行為として禁止された地方都市での記念パレード再開を保守党に求める方針などと伝えられ、緊張が高まっている。
 北アイルランドをめぐっては、かつてアイルランド共和軍(IRA)などのテロがロンドンでも頻発したが、98年の和平合意で、長年にわたる武装闘争は終結した。ただ、英国本土の移民が中心のプロテスタント系と、古くから同地区に住むカトリック系の対立の構図には変化はない。行政の中心ベルファストには「平和の壁」があるが、この壁を挟んでの両派の対立は続いており、現在も夜間はゲートが閉じられる。12年末にはベルファスト市議会が英国国旗、ユニオンジャックの掲揚を制限したことに反対するプロテスタント系のデモが長期化したこともあった。微妙なバランスにようやく保たれている和平なだけに、DUPが中央政界で大きな発言力を持ったことへの警戒心は強い。


 反米ベネズエラでも「フェイクニュース」論争

 世界一の石油埋蔵量を誇る反米左派のベネズエラのマドゥロ大統領の政権運営をめぐって、「フェイク(偽)ニュース」論争が起こっている。
 マドゥロ大統領は国連総会でブッシュ米大統領(子)を「悪魔」と呼んだチャベス大統領の後継。「貧者の救済」策を継承し、石油国有化による社会主義革命を推進している。任期は2019年1月までだ。
 世界のメディアは、「混乱のベネズエラ、新憲法制定に着手 デモ死者36人」(17年5月6日、朝日デジタル)、「ベネズエラ、第2のシリアになる恐れ 米国連大使が警鐘」(同五月十八日、時事コム)などと報じ、20年近く続いた社会主義政権が今にも破滅寸前と伝えた。しかし、ベネズエラのセイコウ・イシカワ駐日大使は5月25日、日本記者クラブで会見し、朝日の報道が反政府運動を誇張して伝えたとして事実を全面否定。時事コムについても米国連大使の政治的な意図を込めた発言を引用したもので、事実と全く異なると反論した。
 記事と違って写真はとりわけ影響力が大きい。ツイッターに載った写真が使われる。コロンビアと国境を接したベネズエラ・タチラ州で撮られたと思われた数千人の人間が手を繋いだ「人間の鎖」の写真は実際にはスペイン・カタロニア地方(中心都市バルセロナ)で撮られたものだった。「あなたも私もベネズエラ人でしょ」とタイトルのついた機動隊員と対決する若い女性の写真は6年前にチリで撮られた。治安部隊に立ちはだかっている上半身裸の子供の写真には「ベネズエラのこの日のヒーロー」と書かれていた。しかし、写真はブラジル・サンパウロで撮られた。「野党はこうしたリソース(ツイッター写真など)をプロパガンダに使い、状況を操作する。価格表も出回っている」(イシカワ大使)という。


 ロシアゲートにドイツ銀行が関与か

 疑惑が深まる一方のトランプ米大統領とロシアの「不適切な関係」に、ドイツ銀行が1枚?んでいる疑いが浮上している。
 ドイツの金融最大手、ドイツ銀行の関与は、米下院金融サービス委員会のウォーターズ委員ら民主党議員5人が5月に、同行のクライアン最高経営責任者(CEO)に送った書簡で表面化した。トランプ政権との対決姿勢を強める五人は、同行CEOに対し、ドイツ銀行がトランプ氏に行った融資に関し、「ロシア政府の保証がついていなかったか。何らかの形でロシア政府が関与していなかったか」を調査し、その結果の詳細を提示するよう求めた。
 ところが、ドイツ銀行はウェブサイトで公開した返信で、「金融機関は顧客のプライバシーの保護、個人情報の秘匿を法律により義務づけられている」として民主党議員の要請を突っぱねた。
 ドイツ銀行とロシアの癒着が垣間見られる疑惑はこれだけではない。11年から15年にかけ、ロシアから総額百億ドル(約1兆1000億円)の資金が「ミラートレード」という手法を用いて国外に流出した。ロシア国内でルーブルを使って購入した株をロンドンで売却してドルにする手口で、マネーロンダリング(資金洗浄)が目的とみられている。
 米連邦準備理事会(FRB)は、ドイツ銀行がこれを幇助したと断定し、「危険で不健全な慣行」と指弾。ドイツ銀行は米英の規制当局から6億3000万ドルの罰金支払いを求められ、応じざるを得なかった。民主党議員団はこの疑惑についてもドイツ銀行に説明を求めているが、明確な回答はないままだ。


 トランプ政権が抱く韓国・文大統領への不信感

 6月末の米韓首脳会談を前に米トランプ政権は韓国の文在寅大統領に大きな不信感を抱いている。
 それにはいくつかの要因がある。まず、文大統領がTHAAD(高高度防衛ミサイル)の追加配備を拒否したことだ。その理由として、環境アセスメントの調査が先だとしているが、ミサイル発射を続ける北朝鮮に対応するのが優先されるべきと米国側は見ている。韓国側はすでにTHAAD2基は配備済みで、米国の顔を立てたので、今回の追加配備拒否は中国への譲歩を示したと考えるべきだろう。典型的なバランサー外交を展開しているのである。
 2点目は、韓国がマケイン上院議員の韓国入国を最近拒否したことだ。上院軍事委員長で知韓派の彼を避けたことは、米国から見れば文大統領の嫌米意識が強く、与党共和党やトランプ政権と協調することはないと見ている。
 その一方で文大統領は北朝鮮への対話呼びかけや対日慰安婦合意の見直しなど米日韓による対北包囲網から抜け出る政策を進めている。
 しかし、文政権の支持率は今や八割に達しており、韓国国内の世論が大きく揺れている中、米国内でもTHAAD追加配備拒否を理由に、在韓米軍の撤退も交渉のテーブルに上げざるを得ないとの声も強まってきた。そうなれば日本も、いよいよ対馬海峡が防衛ラインとなるため、自衛力の大幅な強化を迫られることになる。


 対米外交で注目される北朝鮮の女性外交官

 北朝鮮に拘束されていた米国人学生は意識不明の状態で解放されたが、帰国後に死亡。解放に至る前には、両国外交官による秘密裡の協議があった。学生釈放を話し合った際、北朝鮮側は核問題に関して水面下の話し合いを行いたい意向を示したという。米朝対話が始まった場合、米韓の外交当局が注目している北朝鮮の女性外交官がいる。同国外務省米州局長の崔善姫氏だ。
 崔氏が各国メディアの注目を浴びたのは、5月にオスロで米朝秘密接触が行われた時。米軍が原子力空母を朝鮮半島周辺に配置、軍事的緊張が高まった状況下で、崔氏が北朝鮮を代表して米側との秘密接触に臨んだのだから、その言動に関心が集まったのは当然だ。
 実は崔氏は「対米外交に長くかかわり、米国務省や米中央情報局(CIA)では知る人ぞ知る人物」(在日米国大使館筋)。崔永林元首相の養女で、現在53歳。オーストリアや中国に留学、英語や中国語など数カ国の外国語を操るマルチリンガル。1980年代半ばに外務省入りし、米朝公式協議や6カ国協議など、核問題をめぐる、ほとんどの交渉で通訳をした経験がある。
 ソウルの外交筋は「彼女は金正恩・朝鮮労働党委員長直結のキャリア・ウーマン」と指摘する。昨年9月、金委員長が直々に彼女を米州局長のポストに就けたとの情報がある。記者団に囲まれても、ほとんどしゃべらず、少しほほえむだけで「謎の微笑の女」との異名をとる。昨年数回行われた米朝、米中の秘密協議では必ずと言っていいほど崔氏の姿が目撃されている。この「謎の微笑の女性」の動向に今後、ますます注目が集まることになりそうだ。


 習近平氏が恐れる中国人インサイダー

 米国へ逃げ込んで習近平主席の金銭スキャンダルを次々と暴露しているのは、江沢民氏の金庫番だった郭文貴氏だ。郭氏はテレビやユーチューブに出ずっぱり。激怒した中国は国際手配しているが、所在不明。ニューヨークにいるらしい。
 郭氏は中国の株式インサイダー取引に絡んだ秘密口座を駆使して太子党や共産党幹部のカネを運用していた。つまり習主席も秘密を握られているのである。
「高官らの淫行現場のビデオを持っている」と発言したかと思うと王岐山氏の豪邸を暴く。狙いは現在の権力中枢。したがって、どうしても背後に江沢民氏の右腕だった曽慶紅氏の影がちらつくのだ。
 ところが郭氏は中国の庶民にとって人気者となり、VOA(ヴォイス・オブ・アメリカ)の番組などはすぐに「微博」や「WECHAT」などのネットに転載される。4月に放送されたVOAの番組では3時間にわたり共産党幹部等の腐敗を暴いてみせた。しかし、同番組は生中継だったのに放送は1時間で中断された。それでも、共産党幹部を震え上がらせるに十分だったようである。中国は公式メディアばかりかインターネットなどを通じて「法螺吹き、嘘つき」と郭氏を誹謗する宣伝合戦に乗り出した。
 一方、胡錦濤氏の右腕だった令計画氏の失脚により実弟の令完成氏は極秘ファイル2700件を持ち出して米国に亡命したが、その後、完全に沈黙。FBIの保護下にあるとされるが、今後どう出るのか?


 リビアの原油増産はプーチン大統領の逆風に

 せっかく経済が回復軌道に乗ったと思われた矢先、ロシア経済は想定外の横風でまた低迷を始めた。
 サウジアラビアの減産で原油価格が1バレル=50ドル台に近づき、ロシア通貨のルーブルも強含みの展開を見せていた。かつてサウジアラビアの無茶苦茶な増産は米国のシェールガス開発潰しが目的だった。ところが、トランプ米大統領はサウジアラビアへの外交姿勢を180度変えた。しかもトランプ大統領は外遊の1番にサウジアラビアを撰んだので王室は大喜び。赤絨毯で迎え、大量の武器を注文した。その陰でサウジアラビアは米国のシェールガス増産には一言も文句も言わなかったのである。
 そして、原油が上昇するはずだったのに月半ばからロシア通貨が急落を始め1ルーブル=1円93銭となった。通貨が弱まるとインフレになる。
 6月12日にはモスクワやサンクトペテルブルクで反プーチン集会が決行され1500人もの逮捕者を出した。「反プーチン」勢力はかなりの規模に膨らみ、特にメドベージェフ首相の汚職ぶりが若者たちの間に反プーチン感情を拡大させた。
 さらに、想定外の逆風がリビアから吹いてきた。2015年、リビアでフランスとイタリア系の油田が操業を再開させ、日産30万バレルに達した。これが16年には日産50万バレルに伸び、今年の生産予測は80万バレル。ISの拠点ともなったリビアで、国内治安が極度に悪化しているのに原油生産は増えていたのだ。
 急速な回復は望み薄といえ、プーチンは原油価格上昇で経済回復を掌握できると考えていた。シリア問題で大いに外交得点を挙げてきたプーチン大統領にとって、リビアが逆風というわけだ。


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