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無策のままではいられなくなった


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■巻頭リポート


「断末魔の東芝」が安倍政権に迫る
原子力政策の抜本的立て直し


■福島第1原発事故から6年がたとうとしているが、いまだに政府の原発対策は受け身でなし崩し的。東芝問題は原発政策の立て直しが待ったなしである証拠ともいえる──

 民進党の蓮舫代表が「2030年原発ゼロ」を党是にすべく調整に乗り出したが、党内や支持母体である労働組合からの猛反発にあっている。東芝の原子力事業で7000億円を超す巨額の損失が明らかになった原子力は、ビジネスとしてほぼ成り立たないことが明らかになった。断末魔に陥った東芝に対する政府の姿勢を決めるには、原子力政策を抜本的に立て直すことが前提になる。なし崩し的に再稼働を進める「原発無策」の安倍晋三内閣にとって、原子力問題は「アキレス腱」に間違いないが、民進党は攻めあぐねている。
              ◇

脱原発前倒し案に
議員も連合も反対


 「こんな大事なことを党幹部だけで決めていいのか。党が割れてしまう」
 2月16日に開いた民進党のエネルギー環境調査会。60人以上の党所属議員が詰めかけた会合では、「原発政策」で紛糾した。
 民進党は前身の民主党政権末期に「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」とする方針を打ち出し、民進党もこの方針を引き継いでいる。
 紛糾の発端は、2月上旬に蓮舫氏らの意向を受けた玄葉光一郎エネルギー環境調査会長が原発ゼロの年限を「2030年代」ではなく、「2030年」に前倒しする方針を示したこと。蓮舫執行部は、「2030年」を明記した「原発ゼロ基本法案」(仮称)を国会に提出し、安倍内閣との違いをはっきりさせ、「脱原発」を鮮明にしたうえで、次の衆議院選挙を戦おうと考えている。3月12日に開く民進党の党大会で、それを大々的にぶち上げる算段だった。
 ところが、足元の議員から反対の声が挙がる。電力総連出身の小林正夫参院議員ら電力系労働組合に近い議員を中心に、前倒しに反対する声が相次いだ。
 民進党の支持母体である連合の神津里季生会長も?みついた。「2030年代原発ゼロですら、相当にハードルが高い」とし、数字だけ「2030年」と前倒しすることは民進党にとって逆に「大きなマイナスになるのでは」としたのだ。実現可能性のない数字をことさら打ち出せば、政権を任せられる政党とは判断されなくなってしまうというわけだ。


国民注視の原発問題は
安倍政権のアキレス腱


 安倍内閣との対抗軸をまったく打ち出せていない民進党が、「脱原発」を持ち出そうとしているのには理由がある。
 野田佳彦内閣で原発再稼働を進めた結果、12年3月から毎週金曜日に首相官邸前の抗議活動が始まり、夏には野田首相が抗議活動の中心メンバーと面談せざるを得ないところまで追い込まれた。この抗議活動は民主党政権にボディーブローとなり、政権崩壊の一因になった。「2030年代原発ゼロ」を打ち出したのもそうした流れの中での出来事だった。つまり、民進党は「反原発」が政権を大きく揺さぶる国民の声になり得ることを、身をもって痛感しているのだ。
 さらに原発問題が安倍内閣のアキレス腱であることも明らかだ。
 というのも、安倍首相は就任以来、原発問題にはリーダーシップを見せていない。常に受け身の対応なのだ。世界最高の安全基準で安全性が認められたものから順次再稼働するという姿勢を取り続けているが、その安全性を判断するのは原子力規制委員会であって、政治が介入して決めることではないという姿勢を取り続けている。
 将来のエネルギーのあり方を示すのは政治の責任で、「エネルギー基本計画」で示すことになっているが、そこでも原子力を「重要なベースロード電源」とする一方、将来にわたって依存度を下げるとしている。一方で、原発の新設や増設、更新(リプレイス)については明確な方針を示していない。原則として原子炉は稼働から40年がたつと廃炉とすることになっており、60年まで延ばす特例を認められない限り、40年たてばそれで廃炉になっていく。つまり、新設や更新を決めなければ、原子炉が動いていようがいまいが、40年たてば寿命が尽きてしまうことになっている。
 原発を維持し続けようとすれば、早晩、新設や増設について方針を打ち出し、議論を始めなければならないのだが、そうなれば国民の反発は必至。安倍内閣からすれば、「寝た子を起こす」ことにほかならない。


巨額損失のWH買収は
経産省が後押し


 一方で、政府にとって厄介な問題が持ち上がっている。東芝問題である。
 東芝は2月14日、記者会見を開き、米国の原発事業関連で7125億円の巨額損失が発生することを公表した。しかも同日発表予定だった16年4〜12月期の連結決算を最大1カ月延期する異例の事態になった。最終赤字4999億円、12月末の株主資本1912億円の債務超過という決算数値も一応公表したが、「当社の責任において当社としての見通し及び見解を記述したもの」とし、さらに下方修正する可能性があるとした。監査法人の承認を得られず、決算が確定できない状況に陥ったのだ。
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